さて、『大学生の娘のための株式講座(1):友とすべきは・・・』を読んだ娘からラインが送られてきました。
おっ、大枠ではポイントを理解しているではありませんか!
一方、
ジェネレーション・ギャップというやつですか・・・
では、気を取り直して講義にうつります。
講義開始!
娘よ
今日はお金の話をしよう。
お金とは何か、お金という発明が生み出したものは何か、そのあたりを話そうかのう。
『お金』とは?
昔々、人々は生活に必要な色々なものをお互いに交換して暮らしていた。例えば、農家が自分で作ったコメを漁師が捕ってきた魚と交換するというように。
さて、人間の群れの中にはの、必ず面白い事を思いつく者がいるものじゃが、大昔にとある奴が
コメや魚の代わりに、いつでもコメや魚と交換できる道具のようなものを作ったらどうだろう?
と閃いたんだろうな、多分。
これは素晴らしいアイデアであった。例えば、漁師が米をもらおうと農家に魚を持っていたのに『今は米はないが、その代わりにイモがあるぞ』と言われたとしても、漁師が既に別の農家からイモをもらっていたら『イモはいらんわい!』ということになる。となると、魚を持って行ったことは無駄になるし、そうこうするうちにせっかくの魚も腐って食べられなくなってしまうかもしれん。
ところが、モノと交換する道具があれば、魚と交換にその道具をもらうことができる。そして、その道具は漁師が他のモノを欲しくなった時に、交換のための道具として使える。
こうして、その道具が発明されたことで、物々交換で起こる問題が解決されたわけじゃ。
最初は、その道具は石や貝殻だったのじゃが、それが金属や紙切れに変わって、それが今や画面上の数字になってしまいおった。
もうこれ以上の説明は必要ないと思うが、その道具とはお金のことじゃの。
さて、上の例え話で理解できるのは、お金は
価値交換の手段である
ということじゃ。これが、今日の講義の重要ポイントその1じゃ。
つまり、お金というものを価値交換の手段として社会が認めるならば、お金を使うことでヒトは自由にモノを手に入れることができる。そして、モノに限らず形のないもの、すなわち知識やサービスや娯楽などもお金で手に入れることができる。
これにより、様々な仕事の存在が可能となり、それが回り回って人類の発展につながってきたわけじゃ。
さて、お金の別の働きについても説明しようか?
先ほどの漁師と農家の例で、たとえば魚がいっぱい捕れた漁師がいたとしたらどうなる? そやつが近所の農家を片っ端からあたってコメと交換したとして、自分で到底食べきれん量となったら? 保管しているうちにカビが生えたり虫が湧いたりして、折角のコメが無駄になってしまうかもしれん。それでは困るじゃろうが。
逆も同じで、例えば農家が物々交換で魚をいっぱい貰ったとしても、腐らせてしまってはもったいないであろうが。
ところが、お金があればどうだろう? コメのようにカビが生えたり魚のような腐ったりしない道具をお金として選べば、モノをお金に変えておくことでこうした問題が解決できる。そしてお金はずっと持ち続けることができて、いつでも好きな時に好きなのモノと交換できるようになる。
つまり、お金というものは価値交換の手段としてだけでなく
価値保存の手段
としての意味をもつようになったというわけじゃ。これが今日の重要ポイントその2じゃ。
『まとめ』らしきもの
以上説明したように、お金というものが発明されて、人間は
①価値交換の手段
②価値保存の手段
の2つを手にすることとなった。
このうち、お金が②の価値保存の手段と認められるようになったことこそが、人間の社会を大きく変えることになったのじゃ。
これについては、次回に話そうぞ。
では、またの。
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