読者からのご相談(6):バリュー投資やシクリカル投資はどうやればいいの?

さて、当ブログの常連さんからご質問をいただきました。ご質問をいただいたのは

そだおさん

です。いらっしゃい!

今回は、2019年3月22日付けの記事『株式投資のご相談(5):”株高でも買って良いの?”とお悩み中の『みやみやさん』へのアドバイス!』に対してのコメントとしてご質問をいただきました。

 

個別株の投資法なるほどと思いました。

私は、モメンタム投資は勢い投資
グロース株投資は成長株投資
と理解しています。

問わず語りさん的に
バリュー投資
シクリカル投資
を解説するとどんな感じになりますでしょうか?
ぜひお聞きしたいです。

なるほど、バリュー投資とシクリカル投資ですか・・・。

 

実は、私はこれらの投資に本格的に取り組んだことはありません。バリュー投資は、ちょこっとだけやったことはありますが。

ですから、エラソーに講釈を垂れる立場ではないのですが、『自分がやるのであればこうする』というアイデアは無いわけではないので、個人的に思うところを語ってみたいと思います。

バリュー投資の肝は?

 

バリュー投資とは、割安な銘柄に投資する手法をいいます。着眼するのは企業業績や企業財務状況ですが、一般には株式の時価総額が財産価値よりも割安な銘柄への投資をバリュー投資と言います。

 

バリュー投資で用いるべき指標としてはPERもありますが、それよりもPBRのほうが重要視されます。

理論的にはPBRが1.0未満であれば、その会社の株を買い占めた上で解体して売り飛ばせば、投資資金以上の収益が得られるはずですから、PBRが1.0未満の会社に投資するというのがバリュー株投資で絶対譲れない線ですね。

ただ、会社の資産には帳簿上では価値があったとしても、いざ売却した際に殆ど価値がない資産があるので注意が必要です。例えば、売れない在庫などがそうですね。

ですから、私がバリュー投資をするとすれば、確実にお金に変えられる資産に注目します。具体的には、

(現金および預金+受取手形および売掛金+有価証券+投資有価証券)-(引当金+負債合計)>時価総額

であるような銘柄を狙うと思います。つまり、ネットネット株ですね。

 

一方で、バリュー株投資には注意が必要です。それは、バリュー株は基本的に不人気株なのですが、その不人気な状態がいつまでも続いてちっとも株価が上がらない場合があることです。いわゆるバリュートラップですね。

(私も、昔とあるバリュー銘柄に投資したことがあったのですが、株価がちっとも上がらなかったので撤退したことがありました。)

バリュートラップに陥らないためには、バリュー株の株価が見直されるための何らかのきっかけが必要です。それをカタリストといいますが、では何がカタリストになるかというと・・・それを見つけるのが難しいことが、バリュー投資を難しいものにしています。

私個人のアイデアとしては、例え率は低くても良いので増益が確実と思われるバリュー銘柄で勝負するのが筋だと考えています。増益ほど確実なカタリストはありませんからね。

そして、その増益は何年間かに渡って着実に達成できると予想されるものが望ましいと考えます。例え年率が低かったとしても、何年かに渡って増益が続くと投資家の注意を引く可能性が高まるでしょうから。

 

シクリカル投資は難しい、でもこうすれば勝てるかも?

 

シクリカル株は、景気循環に応じて株価が極端に変動します。景気が良い時は株価が上がりますが、一旦不景気になるとそれは見事に株価が下落します。

であれば、不景気時にシクリカル株を買って好況時に株価が上がったところで売り抜ければ大儲けできますが、一方で景気の動向を読んでタイミング良く投資する必要があります。

『あなたは景気動向を読むことができるのか?』と問われたときに、100%の自信をもって『Yes !』と答えられる人はいるでしょうか? このことこそが、シクリカル投資の難しさを示しています。

それに、シクリカル投資の判断となる資源その他素材や部材等の価格動向は複雑で、それを読み解くには経験が必要です。

また、シクリカル投資で上手く立ち回って儲けようというプレーヤー達が先回りして株を買うことから、景気動向と株価が必ずしも一致せずに、参入タイミングが難しいという側面もあります。

私にはそのような分析力や器用に立ち回る能力がないので、シクリカル投資からは距離を置いていますが、それでも仮にシクリカル投資を行うとすれば、証券会社に投資します。

(厳密にいえば、証券会社はシクリカルセクターではありませんが、それは無視して話を進めます)

 

証券会社のビジネスモデルは簡単で、投資家が株を売買したときに支払う手数料が収益基盤です。

株式市場が低迷している時は、投資家が株式市場から離れているので売買手数料が伸びずに業績が低迷します。それが、ひとたび株式市場が復活すると、投資家が参入して株の売買が盛んに行われ、証券会社の手数料収益も大きく伸びます。

つまり、証券会社の収益は、株価指数と関連して予測が可能です。したがって、株価指数さえ見ておけば、参入タイミングを大きく外すことはないと思われます。

実際、安倍首相が登場して日経平均株価が大きく上げた際には、証券会社の株価は軒並み大きく上昇しています。中には数倍になった銘柄もあります。

次回の相場低迷期でも証券会社への投資は報われるかどうかは保証できませんが、投資法としては一考の余地はあると考えています。

『まとめ』らしきもの

 

バリュー投資とシクリカル投資ついて私見を述べてみましたが、いかがだったでしょうか?

 

ま、この記事を読む位ならば、他にバリュー投資やシクリカル投資を得意とされている投資家さんのブログを読んで勉強された方がはるかに有益ですので、そちらをお勧めしたいですね。

たとえば、バリュー投資ならばかぶ1000さん、シクリカル投資ならば株水兵さんのブログを読むのが良いと思います。

他にも卓見を披露されている投資家さんのブログはあると思いますので、そうしたブログを探されてはいかがでしょうか?

 

でわ。

3 Comments

アバター そだお

問わず語りさん、こんばんは。

わかりやすい解説で非常に参考になります。

私は不景気時に株を買って好況時に売ればいいやん。と景気循環の考えから投資の世界に入りましたが、そう簡単に儲けられなかった理由は問わず語りさんの説明の辺りにあったのかなと思います。

今は成長しそうなバリュー銘柄を扱っていますが、不景気になりそうなので手仕舞いを考えています。

景気が底を打ったと思ったら証券会社への投資を考えます。(笑)

ご回答ありがとうございました。

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問わず語り 問わず語り

そだおさん

いらっしゃい!

>今は成長しそうなバリュー銘柄を扱っていますが、不景気になりそうなので手仕舞いを考えています

そのお金で配当株買いませんか(笑)

返信する
アバター そだお

ありがとうございます。
もちろん配当株も候補のひとつですよ。
問わず語りさんのブログを参考にさせてもらっています。

返信する

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