高配当株の配当再投資戦略は、
高配当株の配当金再投資によるキャピタルゲイン最大化を目指す戦略
と
高配当株の配当金再投資によるインカムゲイン最大化を目指す戦略
の2つに大別されます。
このうち私は後者を採用しているのですが、では前者ではどの程度の成果が得られるものでしょうか?ここでは、あまり芳しくない状況でも、配当金再投資戦略が優れているという例をご紹介したいと思います。
『株価が上らない』場合の配当再投資戦略の結果は・・・?
ずっと株価が上昇しない高配当銘柄があったとします。
株価が上がらない株なんて最低だ!
とおっしゃる投資家がほとんどだと思いますが、以下のシミュレーションをご覧になったらどう思われるでしょうか?
前提条件
米国株を100株購入し、配当は全額再投資する。配当利回りは6%、株価は30 USDで、いずれもずっと変わらない。
<シミュレーション結果>
年数 | 株数 | 資産額 (USD) | 配当 (USD) | 追加株数 |
1 | 100.0 | 3000.0 | 180.0 | 6.0 |
2 | 106.0 | 3180.0 | 190.8 | 6.4 |
3 | 112.4 | 3370.8 | 202.2 | 6.7 |
4 | 119.1 | 3573.0 | 214.4 | 7.1 |
5 | 126.2 | 3787.4 | 227.2 | 7.6 |
6 | 133.8 | 4014.7 | 240.9 | 8.0 |
7 | 141.9 | 4255.6 | 255.3 | 8.5 |
8 | 150.4 | 4510.9 | 270.7 | 9.0 |
9 | 159.4 | 4781.5 | 286.9 | 9.6 |
10 | 168.9 | 5068.4 | 304.1 | 10.1 |
11 | 179.1 | 5372.5 | 322.4 | 10.7 |
12 | 189.8 | 5694.9 | 341.7 | 11.4 |
13 | 201.2 | 6036.6 | 362.2 | 12.1 |
14 | 213.3 | 6398.8 | 383.9 | 12.8 |
15 | 226.1 | 6782.7 | 407.0 | 13.6 |
16 | 239.7 | 7189.7 | 431.4 | 14.4 |
17 | 254.0 | 7621.1 | 457.3 | 15.2 |
18 | 269.3 | 8078.3 | 484.7 | 16.2 |
19 | 285.4 | 8563.0 | 513.8 | 17.1 |
20 | 302.6 | 9076.8 | 544.6 | 18.2 |
(小数点以下第2位で四捨五入していますので、若干計算が合わないところがあります)
なんと、13年後には初期投資額の2倍に、20年後には初期投資額の3倍に、それぞれ資産が膨れ上がっています!
さて、米国株に投資されている方ならばもう気づいていらっしゃると思いますが、このシミュレーションは、
T
をモデルとしています。Tと言えば、株価推移を見ると・・・
一見したところ、キャピタルゲインは到底望めそうもありませんが、上記のシミュレーションでお分かりいただけるように、株価が上昇しなかったとしても配当再投資だけで相当なリターンを得ることができます。
『まとめ』らしきもの
いかがだったでしょうか? 高配当株の配当再投資戦略の威力がお分かりいただけたでしょうか?
『株価が上がらない・配当も据え置いたまま』という条件でこのリターンであり、実際には連続増配による配当増加や自社株買いによる株価向上も期待できますので、より高いリターンも可能となります。
高配当株の配当再投資戦略はオワコンだ!
などという声に惑わされることなく、配当再投資に邁進すれば間違いないでしょう。
キャッシュフローが安定した大企業に分散投資すれば、ですが。
でわ。
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記事を引用させてもらいました。
素晴らしい記事です
A-BOUTさん
コメントありがとうございます。そして、記事を引用していただきありがとうございました。
以前にもコメントで返信しましたが、A-BOUTさんの記事をいつも読ませていただいています。これからは、A-BOUTさんの記事を引用したとしても、文句を言われず済みますね(笑)。
これからもよろしくお願い申し上げます。