『これからの日本株投資は結構有望』と思う理由は?

日本は、いま厳しい状況を迎えつつあります。それは、皆さんご存知の

少子高齢化

の影響によるものです。

 

『少子高齢化』の悪影響について

 

まず、高齢化により年配の方の割合が増えることで、年金・医療・介護などの社会保障負担の増大が懸念されます。この問題については、お金だけの話ではなく若年人口が減る中で『誰が高齢者を介護するか?』という難しい課題ともセットになっています。

また、生産人口が縮小するために労働投入量の減少が生じます。これは供給力不足を引き起こすために、供給サイドにマイナスの影響を与えます。つまり、モノやサービスが欲しくても手に入れられない状態になれば、そのためにビジネス活動が阻害されるわけですね。

更に、高度成長期に形成されたインフラの更新のための維持管理・更新投資も行わなければなりません。日本はご存知のように膨大な社会インフラを構築していますから、それへの対応負担も莫大なものとなります。

そして、企業サイドから見ると、人口減少による消費減のため、少ないパイを奪い合う格好となり、それは

レッドオーシャンでの戦い

を強いられるものとなります。

 

注)レッドオーシャン

競合が激烈で『血で血を洗うような』既存市場のこと。対義語として、競争のない未開拓市場をブルーオーシャンという。

 

 

日本への投資について

 

以上のような状況を勘案すると、総論では日本への投資は推奨できません。しかしながら、個別株への投資については、チャンスは大いにあると考えています。

市場が拡大している状況では、強い会社も弱い会社もその拡大を分け合って共存することが可能です。しかしながら、全体のパイが縮小するようなったらどうなるでしょう?

それは、減少する収益機会をめぐっての激しい戦いが、企業間で繰り広げられるようになることを意味します。そうした場合、それに勝ち残るのは強い企業です。そして、強い企業が弱い企業を駆逐し、少数企業による市場寡占が生じます。

その結果どういったことが起こるでしょうか? 体力のない企業が消えていった分の市場を生き残った企業が確保することで、残存企業の業績向上が期待されます。また、市場独占により価格決定力を握った企業が、値上げ等の収益性を高める行動に出ることも可能となります。

したがって、もしそうした企業の株を保有していたならば、企業業績の向上に伴う株価上昇が実現され、総体としては衰退市場であったとしても個別株で投資収益を得ることが可能となります。

 

また、過去20年以上におよぶデフレで、日本企業はある意味徹底的に鍛えられています。大きな市場を有する先進国では、今後人口増加が緩やかになるあるいは人口減少となるためデフレ傾向が強まると予想されていますが、そうなれば既にデフレ下での事業運営を経験している日本企業にとっては、大きなアドバンテージになると考えられます。そして、国内寡占を達成した強力な企業群が、世界市場に打って出で勝ち残っていく可能性も大いにあるでしょう。

 

『まとめ』らしきもの

 

以上より、個別企業に投資するのであれば、日本株への投資は悪くないアイデアと思います。また、衰退傾向で投資家に注目されない市場では株価が割安で放置されるために、業績向上で注目を集めた場合の株価上昇は著しいものとなる可能性が高いと思われます。

 

総論では悲観的にみられる市場にこそチャンスがある

これは、投資の鉄則のひとつですからね。

 

問題は、生き残る企業をどのように見分けるかですが・・・まあ一言でまとめると、業界3位程度までの企業と考えておけば間違いないと思いますよ、ハイテク業を除いてね。

このあたりの話に関連して、2018年5月24日付けで『私がIT関連企業に投資しない理由:『三すくみ』のほが良いに決まっている!』という記事を書いているので、よろしければそちらもご覧ください。

 

でわ。

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