私は長年にわたって株式投資を行ってきましたが、ずっと相場を眺めているうちに『投資家というのはいろいろな観念に取りつかれているものだな』ということを実感するようになりました。今日は、その話でもしましょうか。
お題はズバリ
株価!
です。
『合理的な株価』って何よ?
以下のようなセリフを良く耳にしませんか?
①『PER=15だからXXの株価は適正だ』
②『YYの株価はPERベースでは100を超えて割高に見えるが、フリーキャッシュフロー倍率は30とそこまでは高くない』
以上の①、②について言い換えてみましょうか?
①は『一株当たり利益を15倍したものが現在の株価だから、適正なのだ』・・・いったん株式投資脳を外してニュートラルな意識で読むと、『なぜ掛け算するの?』『なぜ15倍なの?』という疑問が湧いてきて、一体何を言っているのか理解できないのではありませんか?
②は『一株当たり利益を100倍した値が現在の株価であり割高だが、”ビジネスで稼いだお金から経費等を除いた会社が自由に使える一株当たりのお金”をベースに考えると30倍だから、割高ではない』・・・①と同じで、そもそもなぜ掛け算をしなければならないのか、・・・意味わからん!
そして、その掛け算に使う数値は、各種要因やその時の状況でいくらでも変化します。これは、2018年6月10日付けの記事『株価という『影絵』に惑わされてはいけない』で語っていることでもあります。
『まとめ』らしきもの
ちょっと乱暴な議論だったかもしれませんね。でも具体的な数値だけで評価するのではなくを、それに
恣意的な数字
をかけて理論株価を算出して現在株価と比較するのも、相当乱暴な議論だと思いますよ。
それに、そもそも株価というのは市場参加者の『合意』であって、そこに『合理』はないと私は考えています。そして、その時々で『合意』の水準が変わるだけであって、株価には本質的な価値はないと考えます。
株価は便利な指標であることは認めますし、私もそれを最大限利用しようとしてはいますがね。
でも、そんなものに振り回されるのではなく、もっと『本質的に価値のあるもの』を注視していきませんか?
でわ
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