株式投資の参考とすべきデータや指標は数多くあります。
素のデータとしては、売り上げ高、営業利益、経常利益、当期純利益等が参考となります。
また、数学的処理を行って算出した指標も良く用いられます。
たとえば、企業の収益性の指標としてはPERを、企業の財産価値を見るときにはPBRを参考にしますね。
また、企業が自己資本を使ってどれだけ効率的に利益を上げているかについてはROEが示してくれますし、総資産に対しての収益性はROAを使って判断します。
また、私のような配当株投資家であれば、配当利回りや配当性向といった指標を重点的にチェックしますね。
では、以上のようなデータや指標のうち、株式投資ではどれを重要視するべきでしょうか?
私は
売り上げ高の推移!
が重要な指標の一つと考えています。
企業にとっては『売り上げがすべて』と考える理由
企業は利益をあげることを目標として運営されています。これは、基本ですよね。
そして利益をあげるためには、商品やサービスを売らなければなりません。つまり、売り上げが立たなければ、利益をあげることはできません。
では、売り上げと利益の関係はどうなっているでしょうか?
売り上げ規模が小さい場合は、売り上げが伸びていっても利益にはさほど貢献しません。
しかしながら、さらに売り上げが伸び続けると、利益の伸び率が大きくなっていきます。
なぜならば、売り上げ高が小さい時にはコスト要因であるバックオフィス業務等の運営にかかる費用の割合が大きいのですが、売り上げが伸びるにしたがって各種コストの運営費の売り上げに対する比率が小さくなっていき、そうなると売り上げが直接利益となる割合が高まっていくからです。
以上について了解いただけるものとして、であれば株式投資において重視するべき事項の一つとして、
売り上げ高の継続的な増加!
を挙げるべきと私は考えます。
年々売り上げを増やしている企業の例
では、そのような企業の例を挙げてみます。
私は、米国株を主力としていますが、一部日本株も手掛けています。その中で、地味ながら売り上げを伸ばし続けている企業を紹介しましょう。タイセイという企業です。
(『あんた、米国株主体なのになぜ日本株の紹介なんかするのよ?』というツッコミを頂戴するかもしれませんが、色々考えて投資した結果成功した例として取り上げます。)
タイセイは、包装材料や食材を小ロットで通信販売するという非常に地味な会社ですが、なかなかどうして着実に売り上げを伸ばしています。
私は、この会社の存在に気づいてからずっとウォッチを続けていましたが、2016年末から買いを入れていきました。
2016年1月期の決算で営業利益率が低下しましたが、売り上げは伸び続けてきており、いずれ営業利益率も上ってくるだろうという読みがあったからです。また下に株価チャートを示しますが、ピーター・リンチの言うところの岩の心電図状態であったことも、買いを入れた理由でした。
その後、更に買い増しをしようと思っていたところ、株価がスルスルと上がりだして・・・
一時期は買値の5倍になりました。
少しづつ売っていったこともあって大きくリターンを取ることはできませんでしたが、自分としては満足のいくトレードが出来ました。
さて、タイセイの業績推移を別の角度から見てみましょう。
営業利益率の推移です。
先ほどのグラフと合わせて見ていただきたいのですが、売り上げの増加に応じて営業利益率が向上していることが見て取れます。
営業利益率の向上はEPSの増加に結び付き、そして株価上昇へとつながります。タイセイの場合も、利益率の増加による見直しが入って、株価が上昇したものと理解しています。
『まとめ』らしきもの
売り上げが継続的に伸びている企業を見つけたら、じっとウオッチするのがお勧めです。
そうした企業が先行投資のために利益を削り、その結果株価が下落した時というのはその企業への投資を検討しても良いタイミングです。一時的な出費が消えた後で利益が戻せば、株価もそれに応じて回復しますからね。
なお、今回取り上げたタイセイは直近で株価が下落していますが、売り上げの伸びは継続しています。
またチャンスが来ているのかもしれませんね(笑)。なお、投資は自己責任でお願い致します。
でわ。
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