54回目の誕生日に

単身赴任先から通う職場には、いつも電車を乗り継いで赴いています。

 

乗換駅の途中に川があるのですが、その河畔には見事な桜の木が生えています。

今年で単身赴任2年目であり、その桜が咲くのを見るのも2回目となります。

鉄橋を渡りながら、その桜を毎日眺めていたのですが、もう葉桜になってきています。

 

今までの人生を振り返ると、心置きなく満開の桜を眺めたことは、子供の頃以来は久しくなかったと思います。そして、それは、桜の観賞に限った話ではありません。

 

いつの間にか、色々な役割を身にまとって、その役割に引きずられながら今まで生きてきました。

いつも頭の片隅には、その役割を全うしなければならないという思いがあって、そのために心ゆくまでその時のその想いを感じ取ることが出来なかったのだと、今にして思います。

 

心ゆくまで桜を楽しめないなんて、実にもったいない。あと何回見られるか分からないのに・・・。

 

私の父は73歳で世を去りました。

私は昨日で54歳になりました。あと20年を経たずして、ずっと遠いところに行ってしまっているかもしれません。父のように。

 

もうそろそろいいだろう、自由に生きても。残された時間はそう長くないのだから。

 

あの葉桜を眺めながら、そう思いました。

 

(後は、ご主人様次第なんだよね・・・それが難関!)

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