さて、前回の記事でFIREした先輩の話を取り上げました。
先輩が経済的自由を達成したことについては、我が事のように嬉しかったのですが、・・・
『先輩、いいタイミングで株を買えたんですか?』
『そうや、飛行機がビルに突っ込んだ事件があったやろう? あの時、しこたま買い込んだ』
この時は、さすがに心が曇りました。可愛がってもらった尊敬する先輩の口から、こんな言葉を聞きたくなかった・・・
株式市場は、有り体にいえば、金を巡ってあの手この手が繰り広げられる戦場です。
そこでは、かなりえげつない事も平気で行われて、その結果お金を溶かして再起不能になる投資家も出てきます。
でも、とろいカモがお金をむしり取られても同情する必要はありません。自ら望んで戦場に飛び込んだ以上は、その結果は自身で受け止めるべきです。
ですが、9.11のような出来事に付け込んで金儲けを目論むというのは、それは間違っていると思います。
今日は3月11日です。言わずと知れたあの大震災の日です。
あの日、多くの人を襲い掛かった悲劇を喰いものにするかのように、株式投資に取り組んでいた輩たちがいました。
あの日の後の少し落ち着いた頃、とある有名な個人投資家さんのブログを久しぶりにのぞいたら、震災直後の記事に
久々の全力買い!
などという言葉が躍っていて唖然としました。そして、読者からのコメントに答えて言うには、
別に投機でも投資でも良いじゃないですか。
他人が困っているときに儲けてはいけない、
楽しんではいけないのであれば経済は回りません。
この状況で、良くもこんなことを言えたもんだな!
と、あの時は怒りを抑えることができませんでした。
彼は、地震ですべてを無くした同胞が苦しむ姿を見て、心が痛まないのか?
彼は、同胞が津波に巻き込まれて流される映像を見て、涙を流さなかったのか?
世の中には、絶対やっちゃいけないことがある。
3月11日が来るたびに、あの日の気持ちを思い出して、自身を戒めています。
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こんばんは。
ブログの復活うれしく思います。
問わず語りさんは人格者ですね。
素敵です。
投資で効率よく儲けるには暴落時に買い向かわなくてはいけない。
でももっと下がるかもしれないという恐怖心と戦わなくてはいけない。
暴落の原因によっては、こんな時に買ってもいいのかという良心の呵責とも戦わなければならない。
投資で利益を出すということはいろいろな事と戦わなければいけないんだなぁと思いました。
利益を出してる投資家さんて凄いです。
そだおさん
『悪人でも、子供が井戸に落ちそうになったら可哀そうに思う。そして助けようとする。』
この例で示されている心根が孟子の説く惻隠の情であって、人間であれば人格者であろうがなかろうがそうした気持ちを持っているはずです。その心を持たない者は人非人です。
私は人非人でなかったというだけの話で、人格者などではありません。
そして、あの時に株で儲けてやろうとした輩は人非人です。私はそう思っています、誰が何と言おうと。
問わず語りさん
返信ありがとうございます。
惻隠の情、井戸の話で思い出しました。
問わず語りさんには孟子の思想が入っているのですね。
敷居が高いと思った理由がわかりました。
益々読み応えがあるブログだと思いました。
うれしいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
このやり取りで、私は久しぶりに告子を思い出しました。
そだおさん
いらっしゃい!
まあ、難しい話はこの位で。
それよりも、投資でしっかりと儲けましょう!
『恒産なくして恒心なし』ですよ。
震災などで困ってる人がいる(市場からお金が引き上げられる)ときこそ、遊んでいるお金を投資に回し、少しでも景気や循環に貢献するという考え方はダメでしょうか
匿名さん
コメントありがとうございます。
ご自身が正しいと信じていて、ご自身を省みてなんら恥ずべきものではないと胸を張って公言できるのであれば、そう実行なされば良いと思います。
私は、あの時は大局的な判断などはどうでも良くて、ただただ惻隠の情が発する怒りを覚えただけです。