私が社会人になって間もなく30年目となりますが、入社当時からお金に興味がありました。
より正確に言うと、有形無形に関わらず様々なものを貯め込むのが好きな性格で、その『貯め込みたい性格』が向かった先の一つがお金だったということです。
具体的には、財形や郵便局の定額貯金を新入社員当時から行っていましたが、その他に行っていたものに
純金積み立て
があります。その積立キャリアは・・・
ぬぁんと26年以上!
です。
それにしても、
純金積み立てを26年以上続けた!
なんてブログ記事を読めるのはおそらくここだけでしょう。その貴重な記録を以下に記載しますので、どうぞご覧ください!
ところで・・・金は儲かるのか?
ところで、本題に移る前に『金は儲かるのか?』を検証しておきましょう。
人を魅了する独特の輝き、半永久的ともいえる安定性、加工が容易な宝飾品としての適性、産出量の制限等々の理由から、古来より金は価値があるものとみなされていました。そのため、お金そのものとして広く流通していた時代もありましたし、現在でもお金の代替物としての役割を果たし続けています。
では、金の価値というのは過去どのように変遷してきたかというと、米国株投資家さんならばご存知であろうジェレミー・シーゲル先生による希代の名著『株式投資の未来』にその推移が記載されています。以下の図がそれです。
この図は、米国での各カテゴリーの資産の価値が、200年間に渡ってどのように変化したものを示したものです。
見ていただければわかるように、200年の間に現金(ドル)の価値は大きく減少していますが、これはインフレによるものですね。一方、金は200年前の価値を未だに保っていることがわかります。つまり、
金はインフレに強い!
という巷間で言われている説を実証した形となっています。
ただ、金はインフレに対して価値を保全するのみで、価値を生み出しているわけではありません。上の図では、例えば株に投資しておけば200年でその価値が
60万倍!
になっていることと比較すれば、わざわざ金を保有する意義は無いといっても良いでしょう。
純金積み立てを26年間行った結果 www
では、本題に入りましょうか?
私が純金積み立てを始めた理由は、当時の愛読書の日経マネーに金の記事があり興味を抱いたことがきっかけです。
あの頃の金の業者といえば三菱マテリアルと田中貴金属工業が双璧で、そのうち三菱マテリアルが純金積み立てのプログラムを提供していたので、それを使用しました。
開始したのは・・・
1992年で、それ以来26年積み立てを続け、今年で27年目に入っています。
積立金額は、最初から月に3万円で続けてきて、ある程度金が貯まってきたところで月3000円に積立額を切り替え、それ以来今まで月3000円で続けています。
さて、現在の結果は・・・
最高で約2kgの金を保有していたのですが、2017年に400g分を売り払って現金化したので、現在は約1.6kgを保有していることになります。
平均取得価格は、2017年12月末時点で1487円でした。今年に入っても購入を続けているのですが毎月3000円という少額のため平均取得価格への影響はほとんどなく、2018年12月の今でも平均取得単価は同じです。
さて、その取得単価と比べて、この記事を書いている2018年12月15日時点での最新金価格は・・・
つまり、
3倍強!
に値上がりしています。
3倍以上に値上がりしているので勝ちには違いないのですが、S&P500と比べてみると・・・
1992年の初値の約400ドルが最新で約2600ドルとなっていますので、
6.5倍!
の値上がりとなっています。
つまり
金を買うよりもS&P500を買っておけや!
という結論になります。
なお、念のために金の価格推移もお見せしておきましょう。
1992年から比較すると、直近の金の価格はおよそ倍程度ですね。
私の場合、2000年にかけて金価格が下落していった過程で純金積み立てを行っていたので、ドルコスト平均で購入単価が引き下げられたことに加えて、その後の金価格上昇に乗ることができたために、3倍強のリターンを得ることができています。
・・・ですが、計算すれば分かるのですが、S&P500で同様の条件でドルコスト平均で積み立てておけば3倍を優に超えるリターンが得られることになります。やはり、
買うのならば金でなく株!
という結論には変わりはありません。
『まとめ』らしきもの
かくして、私が身銭を切って26年間実験(?)を続けた結果、
『買うのならば金よりも株』という、シーゲル先生のおっしゃられたことは正しい www
ことが証明されました。
しかも、税金関係では金は不利です。金を売却するときに利益が出た場合は、総合課税の対象となります。つまり、給与等の収入にオンされることで、あの悪名高い
累進課税!
の餌食になるということです。
だから、どーしても金を買いたいというのであれば、金ETFは分離課税となり税率面で優位なので、そちらにすべきですね。
ま、とはいえ含み益のたっぷり乗った金現物があることは、悪い話ではありません。
株式市場が下落した場合には金価格の上昇がみられることも多いの資産保全には役立つでしょうし、現金化して突撃資金とすることも可能です。いわばジョーカーが手元にあるようなものであり、有効に使っていきたいと考えています。
でわ。
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