なぜ日本の証券会社は、ぼったくり商品を次から次へと売り出すのか? その理由を考えてみよう!

さて、当ブログの読者の皆さんは

ファイナンシャル・リテラシー

が高い方たちだと思います。そういった方々にとっての投資対象とは、低コストのETFや個別株と相場が決まっていますね。

 

ところで、『ファイナンシャル・リテラシーがある』の反対語は『ファイナンシャル・リテラシーがない』ですが、私が思うに、こんな砂糖でまぶしたような表現をしているから投資で道を誤る人が出てくるのであって、『ファイナンシャル・リテラシーがある』の正統な反対語は

カモ

であるべきです。冷酷な事実を突き付けてあげるのが親切だと、私は思いますよ。

『カモ』御用達の投資商品と言えば?

 

さて、ファイナンシャル・リテラシーのある方ならば不思議に思うでしょうが、カモ君達は

ぼったくり商品

が大好きです。しかも、そのぼったくりの仕組みは、どの商品を見ても全く同じと言うのが笑えるというのか泣かせるというのか・・・

 

具体的には、

このように、いかにも『真っ当な運用を行っていますよ!』というスキームを提示しながら・・・

ぼったくり料金体系でキメてきます。

 

まあ、インターネットが発達して必要な情報は誰でも取れる時代に、こんなぼったくり商品を有難がって買う以上は

自己責任

なんですが、こういった商品を出す側の都合も考えてみましょうか?

なぜ証券会社は『ぼったくり商品』を次から次へと売り出すのか?

 

証券会社は、大きく分けて2つの業務を行っています。

 

1つは、ブローカー業務です。これは株や有価証券の売買の取次などで手数料を得るビジネスモデルです。そして、投資家が株を売買するたびに、手数料が証券会社の懐に入るわけですね。

証券会社のもう一つの業務は、ディーラー業務です。これは、自分のお金で一般の投資家と同じように株や有価証券を売買して収益を上げようというものです。

 

さて、これら2つの業務での収益性を考えてみましょう。

まずディーラー業務ですが、証券会社のような資金量の多い組織が株式運用を行う場合は、どうしても市場平均程度の収益しか見込めません。加えて、証券会社がディーラー業務に過大に資金投入して経営が不安定になることや、一般投資家に影響を与えることを防ぐために、自己売買基準というルールがあり保有できる証券の限度額が決められています。

要は、重りを背負って走っているようなもので、収益性が限られるわけですね。そして、そもそも株式投資での収益性は年率10%には届かない程度ですから、足枷のある証券会社のディーラー業務の収益性は更に低下すると見るべきでしょう。

それでは、ブローカー業務のほうで儲けられるかというとそれも難しい。私が株式投資を始めた20年以上前には、1単元の株を買うのに数千円も必要だったのが、手数料が激下がりして今や10万円程度の単元株は100円程度で買えます。つまり、手数料ビジネスの収益性は大きく低下しているわけです。

つまり、ディーラー業務でもブローカー業務でも儲けるには一苦労というわけですね。そこに、証券会社がぼったくり商品を取り揃える意味があります。

 

『ぼったくり商品』は証券会社にとって安定ビジネス

 

ぼったくり商品は、その高い手数料体系に特徴があります。見方を買えれば、ぼったくり商品というものは、証券会社にとっては売りつけておけば毎年安定して手数料が得られます。

そうです、これって

ストックビジネス

なんですね。

ですから、証券会社が営業力を駆使して投資に疎いカモに売りつけるインセンティブが働くわけです。そして営業をする場合には品目は色々取り揃えたほうが良いですから、次から次へとぼったくり商品を開発してくるわけです。

日本にこうしたぼったくり商品がどの位あるか? ちょっと調べてみたのですが、数が多すぎてまともに調査しようという気にはなれませんでした・・・。

『まとめ』らしきもの

 

私は20年以上株式投資を行っていますが、証券会社がぼったくり商品を次々へと売り出してくるさまをずっと眺めてきました。

それにしても、こうしたぼったくり商品が絶えることがないということは確実な需要があるということで、つまり

カモは絶えることがない

ということですね。

ほんのちょっとの本質的な理解があれば、カモにならずに済むのにね。

 

でわ。

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