さて、株式投資を行う場合に絶対避けることができないものに
損切り
がありますね。
私が経験した一番額が大きかった損切りは、ずーっと昔にメルクの子会社であった万有製薬株を手掛けていた時に喰らったものでした。
なぜ万有製薬の株を買っていたか? それは、1990年代にメルクが画期的な新薬を次々と発売して業績を伸ばしていたのですが、そのメルクの黄金期を支えていた新薬が万有製薬を介して日本に入ってきてバカ売れすれば、万有製薬の株が上がるだろうという予想(願望?)に基づいてのものでした。
ところが、私が万有株を買ってからは株価が右肩下がりで、『あれー?』と思っているうちに親会社のメルクによる株式公開買い付けが発表されました。
メルクが公開買い付けを発表した時点で含み損が結構大きかったのですが抗しようもなく、泣く泣く損切りする羽目になりました。その時の損失額は150万円を超えていたと思います。損切り後しばらくは、気分が悪かったことを今も覚えています。
でも、あの値下がったところでドンピシャリでメルクは公開買い付けを行ったわけでして・・・裏で糸を引いていたんじゃないのと邪推したくもなりました。
・・・と、そんな恨みつらみを語っていても仕方がありませんので、本題に入りましょうか?
損切りを屁とも思わないために必要なもの
損切りは難しいものです。
折角自分で稼いだお金を投資したのに、それが溶けてしまったことを認めるのは辛いものです。そうした場合、売却しなければ損失が確定しないからといって、株価回復を待っていつまでも投資銘柄を持ち続けることは良く聞く話ですが、損切りせずに放置した期間の時間的ロスは後になって取り返すことはできません。
また、一時的な下落の後で株価が大きく上がることも良くあるので、それに期待をかけていつまでも持ち続けても株価が上がらず結局損切りを迫られる場合もあります。
私も若い頃は、なかなか損切りできなかったのですが、今は心を乱すことなく損切りできるようになりました。その経験から、損切りできるようになるためには3つのものが必要であると考えています。
経験による慣れ
損切りによってお金を失うのは嫌なものでその気分は後に引くのですが、それでも損切りの経験を繰り返すことによって耐性が付きます。私の場合は、何回も損切りを繰り返すうちに、数十万円程度の損切りについては感情を乱すことなく粛々と行えるようになっています。
大局な見方
別の投資機会で取り返せることが理解されていれば、損切りを厭う理由はありません。すぐさま損切りして、新たな投資機会に参画すれば良いだけです。『こちらで損してもあちらで取り返せる』ためには投資を大局的に見る必要があり、これも経験によって養成することができると私は考えています。
配当
損切りして生じたロスを補填するために、配当の存在は有効です。私の株式ポートフォリオは年間約140万円の配当を産み出してくれています。そのため、『すぐに配当が取り返してくれる』と考えることができますので、損切りも平気で行えます。
実は、最近ポートフォリオの再編を行っていて幾つかの銘柄の整理を進めているのですが、評価損の銘柄でも躊躇なく売却できているのは配当で補填できるという安心感もその理由の1つであることは、ここに記しておきたいと思います。
『まとめ』らしきもの
損切りに必要なものとして、①経験、②大局的な見方、③配当の3つを述べてきましたが、私にとっては③の配当の存在が一番効いています。『この損も配当によっていずれ取り戻せる』ことが分かっていることが、どれほどメンタル面でのサポートになるのかは、ご理解いただけるのではないかと思います。
加えて、そもそも配当株に投資しておけば、『減配で損切り、減配されなければ継続保有』と損切りの基準も明快で、迷うことなく行えます。
以上より、
配当株投資がおすすめですよ!
・・・といういつものポジショントークでした。
でわ。
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