大学生の娘のための株式投資講座(7):なぜ投資しなければならないのか?

娘よ

 

お主も、お金の重要性は重々承知しておろう。お金が持つ一番大事な価値は

多くの問題を解決できる

事じゃ。皆がお金を持っていたら、世の中の悲惨な出来事の9割以上は無くなるものと思ってよい。

 

さて、ではお金を稼ぐにはどんな方法があるか? 大きく分けて自分で働くか投資で儲けるかの2つあるのじゃが、そのうちどちらが良いかが今日の話のネタじゃ。

トマ・ピケティ先生が示したもの: r>g

 

お主は、トマ・ピケティ先生と聞いても『それ誰?』と言うじゃろうな。こんなお方じゃ。

(改めて見ると、かなりのイケメンじゃの・・・ワシと違って)

先生はフランスの経済学者で、ご著書の『21世紀の資本主義』は世界的なベストセラーとなった。

 

さて、先生は『21世紀の資本主義』で以下の式を提示されている。

r > g

この式について説明しよう。

この式の左辺は資本収益率を意味しており、右辺は経済成長率を意味している。

 

資本収益率とは何か? それは資本を経済活動の場に投下しそれを回収する際に得られる利益率のことじゃ。

覚えておるかの? 『大学生の娘のための株式投資講座(3):よーく考えよう、お金は大事だよ!②』で説明したように、お金を持っている人はお金を貸すときに借り手に利子を求める。元本に対しての利子の割合が利率であり、これが資本収益率と同じである事はお主にも理解できよう。

 

もう一方の経済成長率とは何か? これは経済学では『人口増加率+労働生産性上昇率』と定義されるが、要は労働者が働いて得る利益率と考えれば良い。

 

rは常にgよりも大きい

 

さて、rとgの意味するところが分かったところで、では各々がどのぐらいの値になるかを説明しようか?

歴史的に見れば、rは4~5%となっておる。一方のgは先進国では1~1.5%となる。

その結果から言えることは何だろうか? それは

投資によって得られる儲けは、働いて得られる儲けよりもずっと多い

ということじゃ。

そして、rがgを上回るという現象は世界中でいつの時代でも認められてきた。それを膨大なデータで示しているのが『21世紀の資本主義』なのじゃ。

 

r>gを実感したこと

 

上で説明したことは、ワシ自身も実感しておる。

今ワシが行っている株式投資は、費やした労力に比べて儲けが良い。とりわけワシが行っている配当株投資では、良い会社の株を買っておくだけで後はなーんもせずとも勝手に配当が入ってきよる。濡れ手に粟とまでは言わんが、ウハウハであることには間違いないぞ。

 

一方で、働いてお金を稼ぐ場合はどうだろう?

お主にはちゃんと話したことはないが、ワシの給料は悪くない。とはいえ、その給料を得るためには相当働く必要があり、お主も知っているように昔は土日もしょっちゅう会社に行っていたものじゃった。

そして、頑張って働いてもそれに合わせて給料が増えるというわけでもなく、時にはきちんと成果を出していても減らされることもあったのじゃ。

 

世の多くの労働者の皆さんも、同じように働いた分だけ給料が増えるわけではない。そもそも日本はアベノミクスで潤っているはずであるのに、労働者賃金は年2%程度しか増えていない。

一方で、ワシが保有する米国株では増配率が10%を超える銘柄がうじゃうじゃあるし、日本株でもその程度の増配は普通じゃ。

 

じゃから、

ホンマr>gや・・・

と実感しておるわい。

 

『まとめ』らしきもの

 

お金を稼ぐ方法としては、自分で働くよりも資産に働いてもらうほうがずっと実入りが良い。このことは、世界のいずれの場所でもいつの時代でも見られてきた現象じゃ。

であるから、お金持ちになりたかったら資産を持つようにせねばならん。

資産を買うためのお金は自分で働いて稼ぐ必要があるが、資産を積み上げて資産からの収益で資産を買えるようにしていけば、いつかは働かずとも済むようになる。

さすれば自由人になれる。

 

ワシは早く自由人になりたい。お主もなりたかろう? そのためにr>gの式をしっかりと心に刻んで、投資に邁進するのじゃ。

 

でわ。

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