さて、2018年7月14日付けの記事『【超重要】投資成績は3つの要因だけで決まる・・・ってことを改めて確認しよう!』で述べたように、投資成績は
① 投入資金量
② 運用期間
③ 運用利回り
で決まります。これは、投資にとっては重要な原理原則です。
そして、①~③を基軸として分析することで、投資をより本質的に理解することが可能となります。
さて、今回はグロース株投資について少し語ってみましょうか? もちろん、前述の①~③の観点からです。
『グロース株投資』の弱点とは?
株式投資といえばグロース株投資だ!
という一派が、投資家界隈の最大勢力であることに異論はありませんね、皆さん? 私が勝手に想像するに、株式投資を行っている方の7~8割は、グロース株投資を志向されていると思います。あるいは、その比率はもっと高いかもしれません。
そりゃそうですよね。もし、良い株を掴む事ができれば、短期間で胸のすくような株価上昇もあり得ますし、投資額を2倍どころか10倍に増やすことだって可能です。
私のようなグロース株投資が得意とは言い難い投資家でさえも、2018年4月29日付けの記事『20バガーの思ひ出』に記載したように一発当てることもあり、そんな話を聞くと『自分も狙ってみよう!』と思われる方が続出するのも無理からぬところです。
ですが、グロース株投資には根本的な弱点があります。それは、
③の運用利回りが、プラスとなる保証がない!
ということです。
『いやいや、これから業績が拡大して増益することが見込まれる会社があれば、その株は買いでしょう』という方もいらっしゃると思います。しかしながら、その方が言っていることは
願望
なのではないですか?
『何を根拠に』投資するのか?
現時点での企業業績は株価に織り込み済みであるという前提を受け入れるのであれば、株価予想は確定事実に依拠することは出来ず、したがって未来の想定業績を元に予測することとなります。この
確定事実ではなく未来予測に依拠する
という状態こそが、グロース株投資の最大の弱点になります。
例えば、売り上げも利益も急拡大している企業があるとします。そして、その企業は『これからもっと売り上げが伸びて、それに合わせて収益もうなぎのぼりになる』というバラ色の未来を提示するとします。
しかしながら、企業運営には数多くのリスクがあります。枚挙的に示してみると
自然災害による事業継続の危機、新技術台頭による既存技術の陳旧化、より優れたビジネスモデルの出現による旧モデルの駆逐、コンプライアンス違反による事業停止あるいは停滞、消費者の嗜好の変化
等々、ほんの少し考えただけでもこれだけリスクがあります。そして、これらのリスクが未来に顕在化するか否かは、投資家には予測できないでしょう。したがって、上記企業の未来予想図は危うさを内包していると考えるべきあり、いったん上記リスクが顕在化すれば企業業績は打撃を受け、それに応じて株価が急落するなんてことになりかねません。
繰り返しますが、未来は予測できないのです。ほら、あの方もこうおっしゃっているじゃありませんか?
未来について分かっている唯一のことは、今とは違うということだ。
ピーター・F・ドラッガー
そう、未来予測はあてにはならず、したがって未来予測に依拠するグロース株投資も、どう転ぶかわからない危うさがあります。
だからこそ、少なからぬ数のグロース株投資家が、損失を出して株式投資から離れてしまうのです。株式市場とは、
グロース株投資に挑戦した投資家の墓碑銘に満ち溢れた場所である
という冷徹な事実を、我々は良く認識しておく必要があると私は考えます。
『まとめ』らしきもの
繰り返しになりますが、
グロース株の運用利回りは未来予想に依拠しており、それがプラスとなる保証は無いことが、グロース株投資の弱点である
という点は強調しておきたいと思います。
では、その弱点を補うために、どうした戦略を取り入れるべきか? それについては、また機会を改めて論じたいと思います。
でわ。
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