さて、当ブログを読むような皆さんは、シーゲル先生の『赤本』をご存じでしょうね?
これですよ、これ
そう、『株式投資の未来』です。念のため、ご存じない方のために説明しますが、この本は、
米国株投資家にとってのバイブル!
と言っても過言ではありません。この本のおかげで、どれだけの米国株投資家が正しい方向に導かれたか・・・まさに、シーゲル先生は
米国株投資における導師!
とお呼びすべきお方です。
で、今日のネタは何?
この『株式投資の未来』の中に、
一番手間暇かけずに儲けられる方法
が、さらりと書いてあるので、それをご紹介したいと思います。それでは、27ページをお開けください・・・
・・・と言われも、この本持ってないよ!
おっと、これは失礼。では、以下に27ページの図を示します。
(いま、『関東某所(結構な都会)』に単身赴任中につき、pdfファイルだ何だという高級な手法が使えないので、ヘボな写真ですいやせん。)
これだけでは分かりませんよね。説明すると、米国にはS&P500という株式指数があるのですが、それが設定された1957年に最初に採用された古い構成銘柄が、それ以来どのようなパフォーマンスを示したかを、シーゲル先生が事細かに調べ上げてくださった結果の表です。要するに
株を持ち続けた場合どうなるか?
という疑問に対する研究成果ですね。
一番上のポートフォリオは、『生き残り』組です。そして、当初の構成銘柄が合併や上場廃止で消えた際に、その銘柄を売却して、他の残った銘柄に再投資したパフォーマンスが、年率リターンとして表示されています。
二番目は『直系子孫』組です。これは、構成銘柄で合併が生じた場合はそのまま保有し続け、スピンオフが生じた場合はその銘柄を売却して、親会社に再投資するパターンです。
三番目は『子孫丸抱え』組です。これは、何が起ころうと1株たりとも売らない究極のbuy & holdを貫いたケースです。
さて、その結果だけを再掲しますが、
ポートフォリオ | 年率リターン |
生き残り | 11.31% |
直系子孫 | 11.35% |
子孫丸抱え | 11.40% |
となっており、結論は『子孫丸抱え』が、つまりは
究極のバイ&(ア)ホールドが大勝利!
という結果となりました。
えっ、一番目と0.09%、二番目とは0.05%としか違わないよ・・・
と言うなかれ。計算してみればわかりますが、この年率リターンの差が何年も積み重なると、ポートフォリオの総額に明確な差が生じます。だからこそ、インデックス投資家の皆さんが、エクスペンスレシオ(経費率)について0.01%程度の差で熱く議論しているわけです。
しかも、よく見るとS&Pの年率リターンである10.85%に対して、『子孫丸抱え』は
0.55%もの大差!
を付けています。年率0.55%の差とは、計算してみればわかりますが
ぐうの音も出ないほどのチョー大差!
です。つまり、
S&P500に連動するETFを買うという、非常に優れた投資手法をも凌駕する方法が存在した。
ということになります。
『まとめ』らしきもの
株で一番手間暇かけずに儲けるためには、幅広い銘柄に分散して(そもそのS&P500自体が十分に分散された株価組成です)、
ずっとバイ&アホールドがお勧め!
であり、そうすることで
株価指数にも勝てる可能性がある!
ことが示されたと理解しています。
でも、手間暇はかからないかもしれませんが、何があっても忍の一字でずっと持ち続けるのは
決して楽とは言えない
と思います(リーマンショックを生き延びたオサーンの、正直な感想です)。
<以下蛇足>
ところで、2018年2月18日付けの記事『個別投資カテゴリーの説明:優待株投資』で説明したように、私は優待株にも投資していますが、この投資のコンセプトは
バイ&アホールド
であり、これはすなわち上記のシーゲル先生のご研究成果にヒントを得たものです。(正しく言い換えるならば、優待がもらえるから、その他は目をつぶってアホールドしまひょ、という事です。)
S&P500のように適切な株式を選択しているのか?
とか、
米国と日本とでは市場環境が違うので、シーゲル先生の成果をそのまま適用できないんじゃない?
あるいは、
マリリンちゃんに釣られて株を買ったりしているのに、シーゲル先生の研究成果を引用したと主張するのは、おかしいんでねえの?
と、色々突っ込みどころはあると思いますが、そこは生暖かい眼で見守ってくださいな・・・。
ちなみに、この記事を書いている時点(2018年4月12日)で、私の優待株投資の設定来(2014年1月~)のリターンは、
初期投資額:300万円
現在価値:株式446万円+現金61万円=507万円
で
+69%
となっており、ボケーっとバイ&アホールドしていることを考えると、なかなかの結果が得られています・・・と一応自画自賛しておきましょう。まあ、相場環境が悪くなれば、あっという間に含み益はふっとんでしまうでしょうけどね。
でわ。
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