さて、『大学生の娘のための株式投資講座(4):お金の代わりになるものは?』を読んだ娘からラインが送られてきました。
娘には、『価値保存性の高いもの』が思いつかなかったようですね。
ではこの記事で説明します。
講義開始!
娘よ
前回の講義では、以下の2点を説明した。
① お金に代わりうる価値保存手段としては、有価証券・不動産・商品があるが、いずれも価値保存の手段としては最適とは言い難い面がある
② お金自体も、インフレにより一方通行で価値が毀損される。
えーっ、お金はインフレで価値が下がるし、かといってお金の代替品でも価値が守れないなんて・・・どうすればいいのよ?
というお主の嘆きが聞こえるぞ。
じゃがの、
実は、良い方法があるのじゃ!
資産価値を守り育てる最適な方法とは?
では、いきなり答えを示そうかの。下の図を見るがよい。
これは、米国で19世紀の頭に1ドルを投資した場合、200年後にその価値がどう変化したかを示している。
上の図に『実質リターン』という言葉があるが、これはインフレ調整済みのリターンという事じゃ。
分かりやすく例えで説明しようか。もし、お金をとある対象に投資して1年間に10%値上がりした場合に、インフレによる物価上昇が同じ期間で3%であったならば、その投資の実質リターンは10-3=7%となる。要は、インフレの影響を差し引いたものが実質リターンということじゃ。
さて話を戻して、まずは現金から説明しようか。
1801年の1ドルは2003年には7セントとその価値が大きく減少している。これは、前回の講義で説明したインフレの影響によるものじゃ。インフレの恐ろしさを実感できるであろう。
次に金を見てみようか。
1801年に1ドルを金に投資した場合、2003年にはその金は1.39ドルの価値があった。現金と比べると価値はしっかり守られており、『金はインフレに強い』ことを示している。しかしながら、あくまでもインフレからどうにか資産価値を守っているに過ぎない。
お次は国債じゃ。
1801年に1ドルを短期国債や長期国債に投資した場合、それら国債は2003年にはそれぞれ301ドルと1072ドルになった。つまり、米国の国債を買っておけば、投資した分のお金の価値が守られただけでなく価値が増大したことになる。
さて、最後に真打の登場を願おうかの。それは株式じゃ。
1801年に株式に1ドルを投資した場合、2003年にはその株式の価値は・・・
ぬぁんと597,485ドル!
に膨れ上がっておる。1ドルを100円とすると、
100円がほぼ6,000万円!
に増えたという計算になる。びっくりするような結果であろうが。
先ほどの米国債の場合、1ドルの投資が200年後に1000ドル程度になった。つまり、価値が1000倍になったということであり、これはこれで素晴らしい。
ところが、株式は1ドルが約60万ドルになっておる。60万倍じゃぞ! 国債の価値の増加とは比べ物にならない。
つまり、有価証券の一つである株式というものは、
短期的には価格変動はあるものの、長期投資した場合には呆れるほどのリターンを投資家にもたらしてくれる
ことが証明されているのじゃ。
かくて、結論は出た。
お金を手に入れたら、出来る限り株を買い持ち続けること、さすれば汝の株は汝に恵みをもたらしてくれるであろう!
『まとめ』らしきもの
今回の講義はどうじゃったか? ワシがいつも
株・株・株じゃ、株を買うべきじゃ!
とシャウトしている理由が分かったであろう。
お金を株に変えておけば、その価値は年を経るごとにどんどん大きくなっていく。その増え方は、国債等の債権を大きく凌駕している。
そして、株式に投資しておけばインフレなどへっちゃらじゃ。
先に説明したように、上の図のグラフはインフレの影響を差し引いた実質リターンを示しておる。つまり、インフレをはるかに上回る勢いで価値が増大していることを示しているのじゃ。
どうじゃ、株を買いたくなってきたであろう?
じゃが、急いではいけない。株を買う前に理解しておくべきことはいくらでもある。まだまだ勉強じゃ。
では、またの。
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良いお父さんですね
僕は結婚が遅く、子供はまだ幼稚園にすらいかない年齢です
上の子が大学に行く頃にはさすがに仕事は引退しているでしょうが
いつか株式投資のことを語れる父になれたらいいなー
きゃぷてんさん
いらっしゃい!
良い父親などではなく、娘をダシにブログネタを稼いでいるようなものです。
とはいえ・・・面と向かって娘と株式投資を語り合うのは何かこっぱずかしいので、ブログでやり取りするというのは良いアイデアだったと思います。
ただ、娘は全くの素人ですから難しいですね。経験者相手ならば、正確性に欠けることを書いても適宜読み替えて理解していただけるでしょうが、初心者はそういうわけにはいきませんから。・・・で、うんうん言いながら記事を書いて、でも最後には疲れてテキトーになって投稿ポン!、といった感じで娘用の記事は書いています。
キャプテンさんはそこそこのお歳と見ていましたが、まだお子さんは小さいんですね。でも、歳をとってからの子供はかわいいといいますからね。
是非ご家族で株式投資を語れるようになるといいですね。
またよろしければコメントお願いします。