『弱小だが実は半端ないコンビニNewDays』から読み取れる企業の競争力の鍵とは?

関東にお住まいの皆さんは、NewDaysをご存知ですね?

 

他の地域にお住まいでご存じない方のために説明すると、NewDaysはJR東日本リテールネットという会社が運営するキオスクです。今では、

駅ナカコンビニ

の呼び名のほうが知られているかもしれません。こんなお店です。

 

 

コンビニとしては、セブン・ファミマ・ローソンと比べると・・・

あまりいけていない

商品構成では場末感が強いお店が多いのですが、今日はこのNewDaysについて語ってみましょう。

 

コンビニ比較

 

NewDaysはコンビニです。ですので、コンビニ業界におけるNewDaysの位置づけを、見ていきましょうか。(以下、古いですが2014年のデータです)

 

まずは売り上げから・・・

会社名売り上げ
セブン&アイ40,082億円
ファミリーマート20,079億円
ローソン19,619億円
JR東日本リテールネット1,001億円

3強と比べると、吹けば飛ぶような規模であることが読み取れますね。

 

お次は、営業利益です。

会社名営業利益
セブン&アイ2,233億円
ファミリーマート704億円
ローソン404億円
JR東日本リテールネット29億円

利益額も少ない。

 

さて、営業利益率を見てみましょうか。

会社名営業利益率
セブン&アイ5.5%
ローソン3.5%
JR東日本リテールネット2.8%
ファミリーマート2.0%

なんと・・・JR東日本リテールネットが3強の間に割って入っているではありませんか!

 

最後に、1店舗あたりの日商を見てみましょう。

会社名1店舗あたりの日商
セブン&アイ65.5万円
JR東日本リテールネット59.0万円
ローソン53.3万円
ファミリーマート50.8万円

おおっ・・・セブンに次いで第2位!です。

 

なぜこんなことになるのでしょうか?

 

NewDaysの優位性

 

何といっても、駅の構内は人通りが多いために、絶好の商業地と言えます。大都市は当然ですが、地方都市で人がばらけて住んでいるようなところでも、駅には人が集まってきますから、集客の苦労とは無縁です。

また、駅で時間待ちをする場合は、駅の構内には何もありませんから『しょうがない、ちょっとNewDaysでも寄ってみようか』と思う人も出てくるでしょう。で、NewDaysに入ると色々な商品があるので、つい買ってしまうことも起こるでしょう。

つまり、大した企業努力をせずとも購入確率、ひいては店舗日商を上げられる状況に、NewDaysはあるわけで、これはすべて

駅ナカという独占的な立地

がもたらすものです。

 

また、JR東日本リテールネットはJRグループの企業であるため、テナント料は格安で済んでいると思われます。加えて、JR東日本はかなりの割合の電力を自前で供給しており、そのおかげでJR東日本リテールネットは光熱費を安くできるでしょう。また、開店時間は始発5時から終電24時の間であり、24時間営業でないために夜間の人件費も削減できます。

これらのように、他のコンビニの比べて経費削減が容易なため、営業利益率が高くなるもとの思われます。

 

『まとめ』らしきもの

 

NewDaysの優位性は

駅ナカという好立地を抑えていて、他社からの競合を完全に排除できる

ことで説明出来ます。この、

独占状態

というのは投資家にとって実に好ましい状況であり、

市場を独占する企業に投資しておけば、まず失敗することはありません

 

なお、『独占状態』には色々な形態があります。中には、『えっ、こんなやり方もあるの?』というのもありますので、皆さんも色々と調べてみてはいかがでしょうか? きっと、優れたリターンをもたらしてくれる独占企業を見つけられると思いますよ。

 

でわ。

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